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座談会掲載のお知らせ [■お知らせ]

来週6月8日付の繊研新聞に私が参加している座談会が掲載されます。

仲間とともに4人での参加です。

空間、特に住空間について消費者のニーズという観点から、今の消費者はどのように考えているのか、それに対してそれを提供する側はどのような姿勢であるべきなのか、そう言ったことを話しています。

昨今は巣篭り消費とかオウチ文化と言われたり、自分流、自分らしさを追及していくという消費者の傾向があります。

そうした中でどのような空間のデザインが必要なのか、またオウチ文化といった「今」の傾向だけでなく、私自身はもっと日本という社会の根本的な要因としての社会現象が、実は一番対処が必要なことなのではないか、と感じているのですが、そうしたことにもなんとなく触れながら話すようにしています。

機会がありましたら是非ご覧ください。

■ファッションビジネス専門誌 繊研新聞

http://www.senken.co.jp/


個人と間人 [■徒然・・・]

「間人」(かんじん)という概念があります。

これは実は下記の本の中で示されている考え方です。

■『「日本らしさ」の再発見』浜口恵俊著 日本経済新聞社 1977

学生時代の修士論文の関係で当時読んだ本の中の1冊です。

当時、私は修士論文の中で日本人の民族的性格と、その大きな民族的な考え方や行動規範が空間、特に住空間に与える影響について考えていたのですが、その際にとても参考になった本でした。

間人とは文字通り「間(あいだ)の人」の意味なのですが、この本では「ひとりの人間」の呼称を考えたときに、自律が前提で個人の規範の中で行動を決定するという傾向の強い欧米人の「ひとり」、つまりは「個人」に対して、個人の論理よりも集団の規範や論理に従うことが優先され、「集団の中のひとり」としてあることを重んじられる日本での「ひとりの人間」を「間人(かんじん)」と称しています。

 上記の内容は、私の方でかなりデフォルメしているので、詳細は実際に本を読んでいただければと思います。

ついでに言うと、このような「間人モデル」を提唱する氏は、その西洋的人間モデルである「個人」と「間人」の中の自意識の違いをを精神医学者の木村敏氏の考え方を引用して下記のように書かれています。

「西洋の「個人モデル」では、自らが「自我」として意識される。これに対して、東洋人の眺めるにんげん、つまり「間人モデル」にあっては、自らを対人連関の中に位置づけて、自他相即的な自意識をもつ。そのような自意識を、私たち日本人は、ふつう“自分”と称している。“自分”という言葉のもつ意味を、ここでいう「間人モデル」との連関で考えたのは精神医学者の木村敏であった。・・・・・・中略・・・・・・言い換えれば、「自分」とは、自分自身の内部にある抽象的な実態なのではなく、「むしろ自分自身の外部に、具体的には自分と相手との間にそのつど見出され、そこからの『分け前』としてそのつど獲得される現実性」を意味している。要するに、日本人にとって「自分」とは、自他の間で共有される現実の生活空間の中で、自らのおかれたその時々の状況に応じて自らに配分された部分をさしている、というのである」(『「日本らしさ」の再発見』Ⅱ章1項より抜粋)

「個人」と「間人」の概念。そしてその自意識の在り方としての「自我」と「自分」。

面白い考え方だと思います。私は社会学者ではなく1デザイナーにすぎないのですが、このような日本人の民族的な性格と、欧米人的な民族的性格の違いを考えると、空間の在り方、特に人と人とのつながりに関連する空間の在り方は全く異なるはずだと考えています。

戦後、日本には欧米の住空間を模倣し、それが「型」として一般化していますが、その型は本当にそうした日本人の民族的性格に合っているのでしょうか。実際には合っていなくて、それがマンションにおける「隣にどんな人が住んでいるのかわからない」状況であったり、電車や街中で「知らない人」とは会話はしない、する雰囲気ではない、などといった現象を引き起こしているのではないかな、と感じています。

日本人には日本人が本来持っている日本的な民族的性格に合った空間の在り方が必要と考えます。そして住空間、特に集合住宅においては、そのような性格にあった意思疎通のシステムが必要なのではないかな、と。そしてこのことは単に住空間だけでなく、都市の各所においても同じでしょう。

日本人の民族的性格に即した空間の在り方ってどんなものでしょう。

次回はそのことについて書いてみたいと思います。

■参考

http://www.suntory.co.jp/sfnd/gakugei/sha_fu0008.html

 

 


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